【決算書を読む】①仕事の責任範囲

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私はシステム開発会社で技術者として仕事をしていますが、会社の数字に触れる事が殆どありません。もしかしたら私のような人は多いのではないでしょうか。ところが最近、自社の見積受注管理をする事になったのですが、それがどんぶり勘定過ぎて驚いたのです。(我が家以下!?)これはマズいなと思い始めてます。そもそも技術者の私がするという事が謎業務ですが、良い機会なので色々考えていきます。

目次

私の大きな誤解

見積管理で沢山の数字を並べていて思った事、、この数字に誰が「責任」を持つのだろう、という事です。要するに誰が取ってくる(受注)のかです。一般的には営業ですね。そうすると、営業は売上金額の責任を持つのでしょうか。でも売上目標の達成ばかり意識していたら、利益の出ないものも受注してくる事があります。それでも営業は目標達成したからOKになるのか。。私は今まで、売上は営業、利益は製造部門と漠然と思っていましたが、全く間違っていました。

営業とエンジニアは仲が悪い

ところでIT業界では「営業とエンジニアは仲が悪い」です。あるあるではないでしょうか。他業界でもそうかもですね。営業が顧客に口ばっかりで良い事を言ってそのツケを払わされるエンジニア。エンジニアが不具合ばっかり出して顧客からの苦情対応で案件獲得に苦しむ営業。「お前(ら)が!!!」とお互いに思っている事でしょう(笑)では営業とエンジニアはなぜ仲が悪いのか。漠然とした回答は困ります。例えば、「お互いコミュニケーションを取ろう」とか。そうではなく、誰が何に対して責任を持つのか、が明確ではないのか、と思うようになりました。

仕事の責任範囲

私の疑問を解決してくれるマンガがありました。
マンガ 美容院と1000円カットでは、どちらが儲かるか?【電子書籍】[ 武井宏文 ]を参考にさせて頂きました。

まとめると以下が仕事の責任範囲と言えるようです。マンガはアパレル会社でしたがシステム会社でも同じ事が言えると思います。

責任説明
経営者キャッシュフロー責任売上高ではなく、コスト、在庫、売上債権、投資、有利子負債すべてに注意が必要
営業担当貢献利益責任製品の粗利益から営業担当の給与・旅費・販促費などの販売直接費を引いた金額が貢献利益になる。貢献利益が営業担当が会社に貢献した結果になる。
在庫責任作った製品を売り切る
回収責任売上代金の回収
製造部門品質責任(Q)顧客が受け入れる品質のものを製造する
原価責任(C)標準原価以下で製品を作ること。標準原価は市場価格から目標利益を差し引いた金額。
納期責任(D)顧客や要求する納期に間に合わせる。納期遅れは会社の資金繰りに影響する。

営業担当の「貢献利益責任」と製造部門の「原価責任」について理解しやすくするために図にしました。

このように責任範囲を明確にしておけば、「営業が悪い!」「エンジニアが悪い!」という事はなさそうです。ただここで鍵になっているのは「標準製造原価」ですね。これが明確になっていないと、責任範囲も明確にする事が出来ないですね。システム開発で「標準製造原価」はどうやって算出するんでしょうか。また次回考察していきたいと思います。

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