こんにちは。 Ubuntu20.04にPostfixというSMTPサーバーをインストールしましたが、Gmailなどにメール送信すると信頼性のないSMTPサーバーと見なされ受信拒否される可能性が高いです。そのため、中継サーバーとしてGmailSMTPを使用して送信する方法を記載します。Postfixは、信頼性の高いメール配信のために、GmailSMTPサーバーなどの外部SMTPサーバーを経由してメールを中継する事が出来ます。
前提条件
- Ubuntu20.04
- Googleアカウント作成済み
Postfixとは
Postfixはオープンソースのメール転送エージェント(MTA:Mail Transfer Agent)です。メール転送エージェント(MTA)には、他に「sendmail」や「qmail」などがあります。「Postfix」は3つの中で一番新しいMTAですが、sendmailとの互換性が高く、安全性・メンテナンス性の高さ、動作の速さから最近の主流になっています。
Postfixインストール
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構成設定は以下から、Internet siteを選択します。
構成設定 | 説明 |
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No configuration | 現在の構成を変更しない |
Internet site | メールはSMTPを使用して直接送受信 |
Internet with smarthost | メールはSMTPを使用して直接受信するか、fetchmailなどのユーティリティを実行して受信、送信メールはスマートホストを使用して送信 |
Satellite system | すべてのメールは「スマートホスト」と呼ばれる別のマシンに送信され、配信。 |
Local only | ローカルユーザー宛のメールのみ |
システムメール名を入れます。
PostfixでGmailSMTP経由にする設定 main.cf
/etc/postfix/main.cfにて設定をします。
nanoを使用して、main.cfを開きます。
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relayhostを以下のようにします。
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smtp_tls_security_levelをmay→encryptにします。
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以下を最後に追加します。
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パスワードファイルの作成 sasl_passwd
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以下の形でメールアドレスとパスワードを入れる
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chown root:rootでファイルの所有者やグループをrootに設定し、chmod 600で所有者のみの読み書きに制限します。
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パスワード・ハッシュを生成します。
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sasl_passwd.dbが出来ています。
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postfixの設定が問題ないか確認します。以下warningは無視して進めます。
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postfixを再起動します。
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ステータスを確認します。
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Googleアカウントセキュリティの設定
googleアカウントのセキュリティ設定で
\[安全性の低いアプリへのアクセス\]をONにする必要があります。
送信テスト
以下コマンドでメール送信します。 echo “Hello! This is test mail.” | mail -s “Test Mail by Postfix” XXXX@XXXXXX(宛先)
メール受信を確認出来たら、完了です。